占い師とフジロック

いま今月末に迫ったフジロックフェスティバル'09が楽しみで仕方ない。
今年もアヴァロンで占い館をやるのだけれど、
自分にとってフジロックというイベントは特別な意味がある。


有り体に言えば、昨年まだサラリーマンだった頃に、
なんとか仕事の都合をつけて行った初めてフジロックで、
大自然の中、思い思いの仕方で過ごす人たちを相手に占いをしていくうちに、
自分の中で何かが変わってしまったのだ。


それまでは、どこかで占いというものに対して、
いつも悩み深い人を相手に、重々しい雰囲気の中で、
治療的なカウンセリングの一種として行うもの、
というイメージを抱いていたものだけど、

フジロックは、
もっと開放的な雰囲気の中で、ビールを片手に、普段の自分のことを、
あたかも違う星の住人の生活について語りあうかのような占いがあってもいいんだと、
自分に思わせてくれた。


今月は進行の月が魚座24で、
ちょうど「広大な海の広がりに取り囲まれた小さな島」
という意味の場所にあるけど、夏の苗場のテントこそ、
自分にとっては小さな島であり、草原の広がりは海洋のごとし。
そこでは人間や社会もまた自然界の歯車のひとつに過ぎない。


占いも。人間中心主義的に考えるとどこかで間違えるものだ。
都市空間にいると、どうしても必然性とか答えのようなものを、
無理にひねりだそうとして星を使役せんとしてしまうけれど、
占い師本来の仕事は、偶然性を待つ商いであり、
あくまで星の側に立って、星の声を聞き、人間を眺めることのはず。


今年もそうした感覚を、もう一度感じなおしてこよう。